宇波彰現代哲学研究所

多種多様な「知」の交流を通じ文化創造との実践的な橋渡しをめざし、新たな学問分野の開拓を行う研究機関のブログです。

「公開質問状」へのみすず書房の回答について

 去る5月1日に、このブログで「みすず書房への公開質問状」をアップすると同時に、それをみすず書房宛にメールで送信した。連休が明けた5月6日に、みすず書房出版部のIさんと、編集部長の守田さんから返信がメールで送られてきた。いずれも私信であるから、その内容の全部を明らかにすることはできないが、趣旨は謝罪と弁明である。
 守田さんからのメールによると、みすず書房では、読者からの指摘・質問はその都度の判断で返事をするかしないかを決めるのだという。そして私の「質問」を受けた浜田さんという編集者は、それを「指摘」であると理解したために返事をしなかったのではないかということであった。(浜田さんは休暇中で、まだ返事はない。)「質問には返事をするが、「指摘」にはしないということらしい。これは出版社と読者の関係について、私との見解の相違である。
 私の「公開質問状」にはすでにいろいろな反応があるが、ある若い女性の編集者は「本を大切にする編集者なら、読者も大切にするはずで、みすず書房の態度は理解できない」というメールを送ってきた。しかし、たまたま電話で話したあるベテランの女性編集者は、「それは忙しいからでしょう」という。つまり、出版社の社員はとても多忙で読者のクレームにいちいちつきあってはいられないというのである。みすず書房の方もそう考えているのであろうか。
 しかし、私にとって理解できないのは、「手紙」には応答がないのに、メール・ブログにはただちに応答があったということである。私の「質問」を「指摘」であると理解したというならば、その伝達手段が変わったからといって、急いで返事を送る必要はなく、また忙しければメールを送る時間もないはずである。
 私はメールでの「質問状」に「この質問状は同時にブログにもアップされます」と書き添えておいた。どうもそれが効力を発揮したように思える。このブログのアクセス数を昨日(5月8日)ブログの「管理人」の稲見さんに尋ねたところ、「一ヶ月で12万程度」ということであった。ただし、アメリカ、フランス、タイのほかにサモアやマダガスカルからもアクセスがある。また、私の文章は「研究所」のブログにアップされると、ほとんど同時に「ちきゅう座」のブログにもアップされることになっている。「ちきゅう座」へのアクセス数は、さきほど責任者の合澤さんに問い合わせたところ、一ヶ月で35万ほどであるという。合わせるとかなり多くの人が、私の文章を読んでいる可能性がある。「ブログにもアップします」という私の添え書きは、一種の「力」として機能したようにも見える。
 5月6日のみすず書房の反応は、いわば「ブログの力」によるものではないであろうか。以前にもこのブログで「無反応の時代」という拙文をアップし、青土社、岩波書店の「無反応」を批判したことがあるが、そのときもただちに青土社から手紙が届き、岩波書店もすぐには反応しなかったが、その後の私の「質問」にはていねいな返事がある。手紙の時代が終わり、ブログ・メールの時代が到来しつつあるらしい。(2010年5月9日)

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する