宇波彰現代哲学研究所

多種多様な「知」の交流を通じ文化創造との実践的な橋渡しをめざし、新たな学問分野の開拓を行う研究機関のブログです。

「みすず書房事件」の報告

 5月13日に、私が最初に「質問状」を送ったみすず書房のHさんからメールで連絡があった。私信であるから、その内容をそのまま明らかにすることはできないが、あまり納得できる内容ではなかった。
 Hさんからのメールによると、私の質問は確かに受け取ったが、訳者はイギリスで研究中であり、また原文のコピーもないので、返事ができなかったという。では、なぜそのことを私に伝えなかったのかという疑問が残る。しかも私はその質問を反復しているのである。おそらく「忙しかった」のであろう。
 5月9日の拙文でも言及した若い女性の編集者は「出版業界は<忙しい>といういいわけが通ると思っている人がいるところです」というメールを送ってきた。しかしそうでもないケースもある。昨年のことであるが、東京新聞(私が購読している唯一の新聞)でちょっとした誤記と思われる記事があったのではがきを出したところ、ただちに「読者応答室」から電話があった。また、これも少し前の話であるが、ラカン「セミネール」の翻訳についての岩波書店の広告に「現実界・象徴界・創造界」と記されてあったので、「創造界は想像界の誤植ではありませんか」とはがきに書いたところ、すぐに電話がかかってきた。みすず書房の対応は「例外」と考えたい。問題は「反応」であり、自分のことを棚にあげてあえていえば「礼儀」にかかわることである。このブログにアップしてある拙稿「無反応の時代」をぜひ読んでいただきたい。(2010年5月20日)

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