宇波彰現代哲学研究所

多種多様な「知」の交流を通じ文化創造との実践的な橋渡しをめざし、新たな学問分野の開拓を行う研究機関のブログです。

2014年9月の近況報告

 去る8月下旬に、駒澤大学の部屋をお借りして、二日間にわたって「ラカン研究会」を開いた。テクストは、ラカンの1938年の論文「個人の形成における家族コンプレックス」である。これはまだ邦訳がないので,向井雅明さんの訳を使わせて頂いた。多数の参加者があり、報告と討論が活発に行われた。また向井さんもこの論文についての考えを述べて下さった。参加者のひとり小倉利丸さんは、その場での報告を修正してご自分のブログにアップされた。それを当研究所のブログに転載させて頂くことにした。

 私は去る7月下旬に、インド東北部のアッサム州を訪れた。アッサム州は、1985年まで「アッサム王国」だったところで、田舎風のレストランなどには、元国王の写真が掲げてあったりした。たまたまそのあたりでは、デング熱と日本脳炎が流行していて、州政府は蚊の駆除に苦労していた。ホテルでも「ベーブ」に似たものが置いてあった。アッサム州は、紅茶の産地であり、茶畑が拡がっていて、ちょうど茶摘みをしていた。日本の茶畑と違うのは、畑のなかに樹木があることである。ダージリンの駅のホームの売店で紅茶を飲んだが、10ルピー(20円)だった。
 また9月中旬には、日光を訪れた。日光へは何度も行っているが、東照宮の奥にある「滝尾神社」へは初めて行った。弘法大師が820年に創建したという神社である。弘法大師は関東に来たことがないので、それはもちろん「伝承」である。弘法大師の「足跡」は、関東のあちこちにある。埼玉県の所沢には、弘法大師が掘ったという「三つ井戸」があり、かつてその近くにあった銭湯は「弘法の湯」という名前だった。秩父の山奥にも弘法大師が爪で彫ったという石仏があり、50年ほど前に行ったことがある。日光を最初に開いたのは空海より40年ほど前に生まれた勝動上人であり、中禅寺を創ったのも、そこに安置されている立木観音を彫ったのも勝動上人だとされている。その勝動上人の墓が、神橋から滝尾神社へ行く途中にあった。この道に沿って、北野神社があるのも面白いことであった。とにかく歩いて行くと思いがけないものにぶつかることがあり、それが旅の楽しみである。(2014年9月13日)

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